・オーニング
オーニングは、開閉が自由に扱えることから、テラス・デッキ・バルコニー等の屋根や
空間のイメージ作りとして、あるいは住宅開口部の射光の役割を持たせ、物干し空間
や生活利便施設等としても用いられます。
材質は、ポリエステルにアクリル樹脂コート等を使用した布地が主流で、手動・電動の
他に風力センサー付きなどがあります。
機種・デザインも豊富で、場に合った製品を選択することが可能です。
・バルコニー
バルコニーは、洋風建築で建物の階上から戸外に張出した床の部分で、屋根がなく手摺りで囲まれているもの
をいいます。　　ベランダは、屋根付きのバルコニーで、日本では、２階以上に取り付けたものをいい、手摺り部分
をパネルで覆う仕様が多くあります。　　なお、１階に取り付けたものは、テラスと呼んでいます。
１．本体部分 （フレーム基本構造） の材質
バルコニーは、建物と一体で設置する胴差・柱芯取付けタイプと、建物完成後に
設置する屋根置きタイプがあります。　　建物と一体で設置するタイプは、建築時
に施工され、エクステリアの範疇では、屋根置きや柱建てタイプの設置となります。
フレーム材は、アルミ形材が骨材として軽くて加工が容易なことから、木製品や鉄
製品に代わって主流となっています。　　また、アルミ形材の手摺り部分に樹脂
ラッピング製品を採用して、木風の肌合いの良さを演出するものがあります。
その他、軽量鉄骨を住宅の構造部分に合わせ、設置・施工される事例もあります。
２．パネル部分 （囲い） の材質
①アルミ形材
アルミ形材は、パネル本体の骨材部分資材として使用されるだけでなく、桝目格子、縦格子のシンプルなタイプの
パネルやパンチングパネルとしても用いられます。　また、アクリルなどど組み合わせて複合パネルとしても使用
されます。
②サイディング
サイディングパネルは、住宅の躯体外壁に合わせて統一し、一体感のイメージを演出したパネルです。
樹脂パネルと組み合わせたり、パネル壁面にアルミ形材やアルミ鋳物等でデザインされたレリーフなどをはめ込
んで使用される例も多くあります。
③吹付けパネル
吹付けパネルは、建物雰囲気への調和、吹付け材の調合でパネルバリエーションを多彩にしています。
複合的に材料を組合せて使用される例も多く、吹付けだけに限らず、各種塗装剤を塗布して仕上げられる例もあります。
④アクリルポリカーボネートパネル
アクリル、ポリカーボネートの材質は、既述の通りで、近年ポリカーボネートの需要が多くなっています。
また、ポリカーボネートを溶かし押出して成型すると微細な凹凸が磨りガラス調（マット仕上げ）となり、デザインに
幅ができ、加工普及が伸びている資材です。
⑤その他
バルコニーの囲いとなるパネルは、建物の壁面と同一材料を使用することが多いですが、タイル等貼物をパネル
化粧材に用い、デザインバリエーションを多彩にしています。　　また、FRPなどの樹脂材、天然及び人工木材の
選択は、本来機能と当時に、住宅壁面の美観への配慮が欠かせないものになっています。
３．デッキ床部分の材質
①樹脂材
木粉とアクリル系ポリエチレン樹脂溶融のデッキ材や塩化ビニルデッキ材は、軽量、耐水性に優れ、耐久性に富む安価な資材として、プラスチック、タイル、人工木材等のユニット製品があります。
②木製
天然木は、木目が美しく好まれますが、耐久性に欠けます。　　天然木のなかでは、腐食に強いレッドシダーや、木目が際立つ木肌のイエローパイン等が、すのこ状に加工して使用され、保護塗料を塗布することにより、吸水や割れを防ぎ、耐久性を持たせる役割を担っています。
③テラコッタタイル
テラコッタタイルは、本来、建築物の構造体に固定し、表面に彫刻を施す大型
タイルとして製造されましたが、素材のもつ肌合いが好まれて、建物のバル
コニーやテラスの床材としても用いられています。
また、低温焼成の素焼き土器として鉢やガーデングッズにも多く使われます。